ギャンブル依存症対策の第一歩「競馬・パチンコの利用制限」

◆ついに、政府がギャンブル依存症対策に乗り出した

政府は2017年12月25日、カジノを含む統合型リゾート(IR)整備に向けたギャンブル依存症対策として、競馬などの公営ギャンブルやパチンコ店の利用者に対し、人の同意がなくても家族からの申告があれば、利用を拒否するよう事業者に求める指針をまとめた。

指針では、事業者は「契約の自由」の原則に基づき、利用者本人の同意の有無に関わらず、サービス提供を拒否できると指摘。「(ギャンブルへの)のめり込みによる被害から家族を守るためにサービスの提供を拒否することは社会的な要請に応えるものだ」と明記した。

日本中央競馬会(JRA)は2017年12月28日よりインターネットによる馬券購入でこの制限を始めるほか、競輪や競艇などでも来年秋までに実施する予定だ。

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また、併せてインターネットでの競馬の投票券販売を停止する制度を2017年12月28日に導入することが、関係者の話で分かった。依存症の診断を受けたか、疑いがある人が対象となる。カジノを中心とした統合型リゾート施設(IR)導入に備え対策強化を進める政府方針を踏まえた。来年4月には競輪やオートレース、ボートレースへ対象が広がる予定だ。

家族申告による公営ギャンブルへのアクセス制限は初めてで、2017年12月25日に関係省庁の幹部会議を開き強化策を確認する方針。政府は依存症対策をIR実施法案の国会提出への環境整備と位置付ける。

JRAが導入する制度は同居家族が申請書や診断書を提出し、JRAが認定すれば、本人の同意なしに馬券のネット購入を禁止できる仕組み。今後、インターネット販売に限らず、競馬場や場外馬券売り場などにも順次適用していく方向だ。

政府関係者によると、公営ギャンブルの年間売り上げ約4兆6千億円のうち、ネット経由は競馬とボートレースだけでも2兆円前後に上る。

政府は家族の申告に基づく利用制限に関し指針案を策定。「ギャンブルへののめり込みによる被害から家族を守るため、サービス提供を拒否することは社会的な要請」として、制度の周知徹底や従業員教育を求めることを申し合わせる予定だ。

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◆このニュースを受けて管理人の感想

※写真は関係ありません。

ようやく進んだ感じはしますが、まだまだ甘いですね。しかし、こういった動きが加速すれば依存症対策として進んでいるようにも見えるので、今後もどんどん進めいってほしいと思います。

以前こちらの記事(⇒競馬はスポーツで、パチンコはギャンブルだ。)で紹介したように、競馬は公営のギャンブル施設であり、パチンコとはわけが違います。競馬は100円から賭けることができ、競馬という種目のスポーツ自体を楽しむことができます。100円が数万円になるかもしれないといった夢があります。賭ける金額を自分で選択できるのも競馬の醍醐味です。一方パチンコは、100円など一瞬でなくなり、夢も何もありません。

このように、競馬とパチンコの違いは明らかで、ギャンブルの範疇を超えたところにあるのです。

今後も対策案を進めていくとともに、パチンコの毒牙にかかる人が少しでも減ってほしいと祈るばかりです。

◆『ギャンブル依存症とは』をおさらいしよう【所要時間7分】

当サイト(パチンコ依存症解決センター)では、ギャンブル依存症について詳しく紹介しています。

管理人も過去にギャンブル依存症になって借金をして、依存症の怖さを思い知った人の一人。

経験したからこそわかるギャンブル依存症の怖さや治療法があります。

それを皆様に伝えていけたらと思います。

そこで簡単にですが、ギャンブル依存症についておさらいしてみましょう。

◇ギャンブル依存症チェック

まずはギャンブル依存症のチェックから行ってみましょう。
パチンコ依存症診断テスト
画像をクリックすると拡大します(別窓・別タブで開きます)。

【診断テスト結果】

このテスト結果は、よくある「●個以上だと要注意」と言ったものではありません。当てはまる数をカウントしてくださった方には申し訳ございませんが、先にこのテストの意図を告げずにいたのは理由があってのことです。
このテストは、Q2、3、5、6、7の5つのどれか1つでも当てはまれば「パチンコ依存症の可能性あり」というものになっています。それ以外の5つはパチンコを何度もやったことがある人なら1度は思うことに分類されることだと思いますが、Q2、3、5、6、7に関しては「ただのパチンコ好きにしてはちょっと行き過ぎている」と思われてしまうようなことです。

パチンコ依存症診断テスト結果より
パチンコ依存症の定義とは?も併せてお読みください

◇依存症は3種類ある

ギャンブル依存症になりやすい人は、ほかの依存症にもなりやすいといわれています。

依存症は根本的に同じで、3つに分類されるだけなのです。

依存対象が異なる物で構成される「物質依存」「プロセス依存」「関係依存」、そして併用して依存してしまう「クロスアディクション」です。

詳しくはこちら⇒『依存症は3分類される』~依存症の種類と、クロスアディクションに注意~

◇依存症で誤解されていること

依存症の原理はあまり知られておらず、誤解されていることが多いのも事実。
しっかりと理解を深め正しい認識を持つようにしましょう。

ギャンブル依存症にまつわる誤解20個まとめ】

① きっかけはビギナーズラック
② ギャンブル依存症はごくまれな病気である
③ ギャンブル依存症は行政が関与する余地はない
④ ギャンブル依存症は性格の弱い人がなる
⑤ 大勝したときの快感をまた味わいたいからしている
⑥ 高齢者は分別があるからギャンブル依存症になりにくい
⑦ 女性はギャンブル依存症になりにくい
⑧ ギャンブル依存症者はどんなギャンブルも好きである
⑨ パチンコ・スロットはギャンブルではない
⑩ 時々ギャンブルをしている分にはギャンブル依存症にはならない
⑪ ギャンブル依存症者はプロのギャンブラーみたいなものだ
⑫ ギャンブル狂いでも借金していなければまだ病気ではない
⑬ ギャンブル依存症者は生活に行き詰ると自殺しやすい
⑭ ギャンブル依存症はアルコールや薬物と違って離脱症状はない
⑮ ギャンブル依存症は意思をしっかり持つことで治る
⑯ ギャンブル依存症は家族の対応次第でよくなる
⑰ ギャンブル依存症は自然治癒する
⑱ ギャンブル依存症は借金を完済すれば治る
⑲ ギャンブル依存症に効く薬がある
⑳ ギャンブル依存症は自助グループ(GA)に数回参加すれば治る

詳しくはこちら⇒パチンコ依存症にまつわる20の誤解

◇依存症になりやすい人とは

依存症は遺伝するといわれています。(⇒ギャンブルで一家破滅!?パチンコ依存症は遺伝するのか?

また、様々な要因が重なって依存症になってしまうといわれているので、その原因となりうることは出来る限り取り除く努力をしなくてはなりません。
それができるのは正しい知識を身に着けてこそです。

【依存症になる原因15個】

① 高揚感がたまらない
② 射幸心(人より幸せでいたい)という気持ちが強い
③ ストレスフルである
④ 遺伝が関係している
⑤ 環境が関係している
⑥ 刺激を求める
⑦ 軽い気持ちでやってしまった
⑧ 友達が少ない(いない)
⑨ 一攫千金を狙っている
⑩ 負けず嫌いなところを出せない
⑪ 現実逃避型
⑫ 真面目で遊び下手
⑬ 引き際がわからない
⑭ タンパク質不足が引き起こしている
⑮ 寂しがり屋だ

詳しくはこちら⇒パチンコ依存症になる15個の原因で自分を知る

依存症の根本には「寂しい」という感情が深く関わっているという実験結果があります。(⇒ギャンブルで一家破滅!?パチンコ依存症は遺伝するのか?

依存症を深く理解し、ならないように気をつけることはもちろん、依存症の人が抱える苦しみを理解できる人を増やすことが今後の課題になっていくのではないでしょうか。