ギャンブル費用・借金の状況
以前こちら(⇒どれぐらいの確率で借りているのか|借金関連|パチンコ依存症解決センター)にも記述した通り、ギャンブルをする人の借金率は異常だ。
主なデータは以下の通りだが、表に出ているだけでこの数字・・・全部見たくないと思えるほど、ギャンブルを日常的に行っている人の「お金」に対するものは、データに出ない恐ろしさがある。
「パチンコによる借金はパチンコで返済する?!」なんて、考えてはいけませんよ。
・1日で使った最高額:60%が1万円~10万円。 |
・100万円以上/日を使った患者のギャンブル対象:私設力ジノ、バカラ賭博、賭け麻雀など |
・これまでギャンブルで浪費した金額1、293万円(50万円~1億1千万円) |
・現在の負債額:平均595万円(0円=自己破産~6000万円) |
・債務整理した患者:28%(自己破産、任意整理、特定調停など) |
今までギャンブルにつぎ込んだ金額
金額 | 人数 | 比率 |
300万円未満 | 10 | 8.3% |
300~500万円 | 17 | 14.0% |
500~1000万円 | 24 | 19.8% |
1000~2000万円 | 29 | 24.0% |
2000~3000万円 | 24 | 19.8% |
3000~5000万円 | 9 | 7.4% |
5000~1億円 | 6 | 5.0% |
1~2億円 | 1 | 0.8% |
2億円以上 | 1 | 0・8% |
合計 | 121 | 100% |
※Gamblers Anonymous(GA)の参加者125人の臨床的実験
(ギャンブラーズ・アノニマス(GA)とは、以前「ギャンブル依存症ケア団体の紹介」でも紹介した通り、ギャンブル依存症の克服や心のケアを主に行っているケア団体です。発祥はもともとアメリカですが、日本にも普及していて信頼のおけるケア団体です。)
ギャンブル依存症には5つ不作為がある
これほどまでにギャンブル大国と化してしまった日本。それはそうなるべくしてなった要因というものがあります。
1.警察
まず挙げられるのはパチンコを取り締まれない警察ですね。合法であり、カジノに比べて敷居が低いことから、あっという間に広まりました。
2.マスメディア
それをイメージづけるマスメディアにも問題がありますね。パチンコのCMなどを頻繁に目にするようになっているという事実はもはや私たちの無意識レベルで組み込まれています。
3.行政
ギャンブル依存症には治療が必要です。にも関わらず、行政の体制は整っているとは言い切れません。ギャンブル依存症を治すには地域に特化したシステムが必要不可欠なのです。
4.法律家
こちらは借金をしたときに必要になりますね。一般的な法律家のみなさんは、「ギャンブル依存症」について多く知りません。そのため、ただ借金をどうするという問題のみに焦点が当たっています。
5.精神医学会
ギャンブル依存症を治療するにあたって、専門家が無知であったら、どうすればよいのでしょうか。今そういった問題が露呈してきています。治そうとしている側がその病気自体を理解していないのに、治るはずがありません。
ギャンブル依存症の治療費
治すときの費用もバカになりません。病院で治療しようと考えたら、月に16・20・50万円はかかります。期間は1~2年。家族は平均1,200万円の負担が乗りかかり、治療費によって老後の蓄えがなくなる方も出てきます。また、ギャンブル依存症に苦しむ人は現在約500万人いるといわれていますから、仮にすべての人を治療するとしたら10兆~20兆円かかります。絶望的な数字ですね。始めるのは簡単でもやめるのが困難を極めるのが、ギャンブルなのです。
依存症一人 周りには10人の被害者
ギャンブル依存症の恐ろしいところは周りにも被害者を多く作ってしまうところにもあります。本人が苦しんでいようといなかろうと、周りで尻拭いをしなければならない人が出てきます。そして借金や生活のことなど、悲しむ人も多いでしょう。それらはみんな依存症者が生んだ被害者です。そういった人が少なくとも10人はいるでしょう。もっといるかもしれません。そして、その本人と周りの人の苦しみは想像しえないほどです。