『依存症は3分類される』~依存症の種類と、クロスアディクションに注意~

「依存症」や「嗜癖」と一言で言っても、何を指しているのか、実は3分類されます。
その3分類とは。「物質依存」と「過程依存」、そして「関係依存」です。
それぞれの特徴をみてみましょう。

%e4%be%9d%e5%ad%98%e7%97%87%e3%81%ae%e7%a8%ae%e9%a1%9e

 

「物質依存」

代表するものとして、薬物・アルコール・タバコなどがあります。その他のものでいうと砂糖やカフェインなどもこれに当たります。
その名の通り、「物質」に依存してしまっている状態のことです。
食物摂取の嗜癖の過食や拒食もこれにあたります。

これらの依存状態を引き起こす物質を「依存性薬物(物質)」と呼ばれています。
薬物といっても、大麻や覚醒剤・ヘロインなどを指すものではなく、通常の風邪薬や鎮痛剤、市販の薬なども含まれています。
アルコールやニコチンなどもこれに定義されます。
(※ちなみに、「最も中毒になりやすい食べ物のランキング」を米国が発表しました。気になる方は調べてみてください。
「ピザ」が一位なんですね。わかる気がします。どれも納得のいく食べ物ばかりでした。)
s01

また、物質依存には3段階あります。
例えばお酒を飲んだときであれば、一口で泥酔してしまう人ではなくある程度飲める方だとすると、飲むと楽しくなる方いますよね。
お酒が好きな人は高揚感・陶酔感を感じる方が多いです。
そして、その感覚を味わいたくてお酒を飲みます。
飲むと辛いことを忘れられたり、普段よりよくしゃべることができたり、緊張しなくなったり、「あの状態を味わいたい」と感じるのです。
これが精神的に依存している状態なので、「精神依存」の状態といえます。

そしてたくさん飲んでいるとそれが当たり前のものになってきて、退屈になります。
つまり自分自身に「耐性」ができるようになるのです。
これがまず第二段階です。

そして次に、もっともっと刺激を求めるようになります。
どんどん飲みます。しかし耐性が出来ているので今まで以上に飲みます。
すると、飲まずにいられない状態になります。
これが「禁断症状」や「離脱症状」を引き起こします。
この状態では「身体依存」の状態に陥っているので、手が震えたり、不安を感じたり体に影響を及ぼします。

個人差はありますが、このプロセスで進行していきます。

「過程依存」

これには主にギャンブル・買い物・仕事・セックスなど、行為に対して執着することを言います。
窃盗や暴力行為(慢性的なもの)も含まれます。

過程依存も、プロセスがあります。
例えばギャンブル依存のパチンコを例に挙げるとすると、パチンコで大当たりして興奮して、再びその興奮を味わうためにパチンコに行き、慣れてくるとパチンコなくしてはいられないようになります。
パチンコ店に朝早くから並んでいる人をみるとギョッとしますよね。
過程に依存するということはこういうことです。
買い物依存症にしても、買うという「行為」であって「」に執着はしていないので、買ったことで満足してあまり使っていないなんてこともあります。
この場合、もったいなくて使えないとかそういうわけではなく、興味がなくなって使わないのです。
その証拠に、パチンコ依存症の人はパチンコで当たりを引く「行為」が好きなので、勝ってもまたその「お金」を機械につぎ込みます。
その「興奮」を味わいたいからなのです。
しかし、やはり厄介なのは自分ではやめたいと思っていてもやめれないということです。
そしてもう一つ厄介なのは、依存している物質がないためパッと見は変化がありません。
なので一番気づきにくい依存症なのです。
しかし、同時にうつ病などを併発したりする危険が高いにも関わらず、発見されることが少ないのです。

「関係依存」

特定の人間関係(夫婦・親子・恋人など)に依存することです。
これは一般的に「共依存」といわれます。
共依存とは、「この人は自分がいなくてはいけないんだ」と思いこむことです。

例えば家庭内暴力を受けている奥さんが、旦那さんに暴力を振るわれているにも関わらずその人に依存してしまっている状態です。
どうみても理不尽な暴力にも関わらず、献身的に支える奥さん、と外からみたらそう見えるかもしれませんが、実は奥さん自体が共依存に陥っている状態なのです。
そしてまたよく例に挙げられるのが、借金を肩代わりしてその人が自分から離れなくさせて、その人自身の問題解決を逆に減退させてしまうなどです。
そうすることが本人のためにならないと分かっていない上に、自分から離れなくさせるという負のループがお互いの間で生じています。

また、共依存に陥る人は自己評価が低いとも言われています。
そして、それを本人は全く気付いていないところが厄介なところ。
なので共依存問題の根は深いのです。

❕「多重依存」❕

番外編として、「多重依存」というものもあります。
これは「多重嗜癖」や「クロス・アディクション」とも言われており、非常によくあるものです。

多重依存とは、例えばギャンブルにハマったらタバコを吸うようになり、ニコチン中毒を引き起こした、といったものです。
あるいは依存する対象が次々に変わっていく場合もあります。
アルコール依存症がいつの間にかギャンブル依存症になっていたり、ギャンブルに依存しなくなったら、次は薬物依存症になっていたりと、対象が変わるのです。
アルコール依存症の患者さんが、断酒していたらイライラしてパチンコをやるようになりギャンブル依存症になってしまったり・・パチンコ依存症が借金依存症に陥りやすいのも、クロス・アディクションによるものです。
依存症とうつ病、借金、摂食障害、もしくは他の精神疾患・障害との合併は非常に多くあります。
欧米での研究結果では、アルコール依存症とうつ病の合併率は40%、アルコール依存症と双極性障害(躁うつ病)の合併率は30%という結果が出ています。
これもまた厄介ですよね。
依存症はこういったことを引き起こしやすくなってしまうのです。

《クロス・アディクションが起こりやすいもの》

・うつ病・躁うつ病
・借金依存症
・接触障害


様々な依存症のパターンを紹介していきましたが、それは「ただ好きなのか」それとも、「依存しているのか」それを知るだけでも依存症改善に一歩近付けたり、自分のことを知れる機会になると思うので、ぜひ考えてみてください。