彼氏の影響でパチンコ

始めたきっかけは彼氏

私が初めてパチンコをしたのは20歳でした。そのときは友達と行って、まったく知らなかった私は次の予定があると言い大当たりを引いたにも関わらず、その台を友達に譲って出ました。そのときはパチンコってそんなに面白くないと思ったからです。(この時の予定とは、彼氏との約束でした・・・)

しかし、20代前半にその考えが大きく変わります。その彼氏と一緒に行くようになったのです。今まで全くハマらなかったバチンコ。でも彼氏といくと教えてもらったり会話がなくても熱い場面とか寒い場面とかで顔を見合わせて感情を共有して、パチンコが凄く楽しいことのように思えたのです。そして実際に当たったときの熱い演出や彼氏の喜ぶ姿、その状況が二倍・三倍になってとても楽しく感じたのです。しかし、もちろんパチンコですから、出ないときもあります。「なんでだろう?」「もっとお金をかければきっと出るはずだ!」「イライラする!」という思考回路になり、通い始めるようになるまで時間はかかりませんでした。彼氏といるときは「ツール」に過ぎなかったパチンコの存在が、なかなか取れない喉の魚の骨のような違和感を感じ始めたのです。「勝った理由」も「負けた理由」もわからないパチンコのことで頭はいっぱいになっていました。「なんで負けたの?」「あの熱い演出はなんだったの?」振られた女のようにパチンコにすがるようになっていました。


頭の奥にパチンコの音が流れるようになる

パチンコに毎日行くようになりました。ずっと頭の中はパチンコのことを考えていました。パチンコに行くと、一日があっという間で食事をするのも面倒だと感じたこともあるほどです。ずっと考えていると、何をしていてもパチンコに置き換えてしまう自分がいました。知らず知らずのうちに。人混みにいるときは聞こえないのですが、静かになったとき(夜寝る前など)に頭の中で音楽が流れ始め、ワクワクして寝れなくなったときもありました。そして、早起きして朝一で台を選ぶときのワクワク感、当たるかなと思うドキドキ感、いくらつぎ込んでも出なかったときの絶望感。パチンコはまるで自由気ままでツンデレな脳内彼氏のようでした。きっとあの時の私の脳内は、実在もしない相手に恋をしているような状態だったのでしょうね。


借金をして残ったもの・・・それは

すぐにお金が底をついた私が次に取った行動は、「友達にお金を借りる」でした。借りたときはすぐに返せると思い、少しずつ、でも確実に、額は増えて行きました。1年ほどで60万くらいになり、返すあてもなかった私は、消費者金融にお金を借りて、それを友達に全額返金しました。それからものすごい利子の借金も、自分で稼いだり親に借りたりしながら、なんとか返済しました。必死になって借金を返したこととは裏腹に、お金を貸してくれた友達はそれから疎遠になりました。お金のやり取りがなかったら、きっと今でも仲良く遊んでいたと思います。しかし、お互いの心に距離が出来てしまったのは事実。私がいままでやってきたことはなんだったのか、全てをパチンコのせいにするつもりはありません。自分の心の甘さを、あれほど反省したときはありません。

【パチンコ依存症卒業生の話】