パチンコ依存症だと一人で生きていけない

自分も他の方と同じく恥ばかりの過去ですが、自分と似たような境遇の人が「俺ってこんなのだったんだ」と気づくキッカケになったらいいなと思いお送りいたします。


パチンコ依存症だった時の自分

まずは自分の簡単なスペックを書きますと、今は32歳の独身男で、パチンコ依存症(→男性のパチンコ依存症)だったのは18歳から27歳の約10年間です。
この10年もの時間で、周りの友達は会社で奮闘したり、恋人と絆を深めたりしていたのでしょう。新年会とかに呼ばれると「やっと係長だよ」とか「来年結婚するから来てくれよ」とか、そんな話ばかりが飛び交っています。昔は皆、愚痴ばかり言っていて「フィールドは違えど、皆と俺は同じだ」と何ともトンチンカンな勘違いをしていられたのですが、周りがだんだんと色んな形で報われ始めて来たのを見ると、「自分は全然違った」と気づかざるを得なくなりました。

昔の仲間と一緒にいて感じるのは、「自分とは違う」というなんとも漠然とした気持ちでした。以前は愚痴ったり上司の文句ばかりいたので、みんな社会に不満を持っている=自分と同じという謎の方程式ができていて、それが心地良かったのです。社会と繋がっていると感じることが出来ました。しかし、話題が変化していき「家族も出来たし仕事がんばらないとな」という考えにシフトしていったのを目の当たりにして、急に自分がみじめになったのを感じました。「自分は今まで何をしていた?パチンコだけで終わる人生なのか?」という疑問がぬぐい切れないものとなってきました。


いつまでも独立できない

パチンコ依存症のままで、せめて実家からは出ようと思ったりもしたけれど、結局は無理でした。パチンコ依存症のままでは「計画的に何かのためのお金を貯める」ということが出来ないのです。貯めるどころか、ちょっとだけ残しておくということも出来ないのです。気が付いたらタバコを買うお金さえも残っていない状態で、自販機の周辺で小銭をかき集めてタバコ代を得ようとしたことも多々ありました。

実家に住んでいて家賃はかからないけれど、お金に余裕があるときはなくいつもカツカツでした。財布に入っているとすべて使っているのをわかっていても、入っていないと安心できず多めにいれてしまい、すべて使い切ってしまうという悪循環でした。どうしても、自分では制御できないのです。不思議なことに…調べていくと、パチンコ依存症は「脳の変形」によって起こっていることがわかりました。
パチンコ依存症を治す方法として、私が思いつく方法はネットで調べてどんな方法があるか知る、ということくらいでした。周りの人にも相談できず、親も見放していましたから、それが自力で出来る限界のことでした。そして、原因がわかったときにスッと心が楽になりました。自分が悪かったわけではなく、パチンコが射幸性を煽り過度な演出を行ったり脳に働きかけていることで、その罠に私はハマってしまっただけだと。

その日から、自分の中で何かが始めました。パチンコをやっている自分を冷静に見つめ直すことができ、ネットで自分の興味があることを調べたりネットサーフィンすることが日課になったのです。パチンコの代わりになったのは、自分の世界に入れるネットでした。良かったのか悪かったのか・・・しかし、ネットをする分にはパチンコをする無駄な時間やお金ほどはいりません。自分の好きな時間に好きなことを調べたり、興味のあるサイトをみたりするだけです。知識も増えますし、次第にニュースなども見るようになりました。自分にとって夢中になれる何かがなかったのかなと思います。

パチンコ依存症克服を目指す、すべての人へ

私もずっとパチンコ依存症を治したいと思っていました。だからこそ、パチンコ依存症患者の心情はわかっているつもりです。思わぬ形でパチンコと距離を置くことができた僕は幸運だと思います。遅いことなんてありません。こんな生活も人生も嫌だと思うなら、絶対にやめられるし変われます!
そのちょっとしたきっかけがないだけなんです。自分が好きなこと、何か夢中になれることを探しつつ、長い人生、自分と向き合ってみてください。
僕の話が参考になれば幸いです。