ギャンブル依存症者を利用して騙す詐欺に注意!

射幸心について

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パチンコはギャンブル性が非常に高く、射幸心を煽ります。
射幸心と賭博行為は密接な関係にあります。
現在日本において賭博行為が規制されている根拠は「国民の射幸心をあおるのは勤労によって財産を得ようとするという健全な経済的風俗を害する」という理由によるものなのです。
つまり、国もギャンブルの危険性を認めています。

そもそも「射幸心」とはどういったことをいうのでしょうか?
調べてみると、射幸心(しゃこうしん)とは人間の心理的要素が大きく換券しており、「幸運を得たい」と願う感情のことです。
その心理的な欲求を抱いている状態のことをいいます。
人は誰しも思っていることなので、ほとんどの人が当てはまる事柄といえます。
射幸心という言葉の中には、「幸運によって他人よりも幸せに恵まれたい」という気持ちも含まれています。
宝くじを買うのもこういった心理からでしょう。また、それはパチンコにも言えます。

昔から人々は「幸運を願うこと」において様々な儀式・占い・競技の結果の善し悪しで未来を予想したりその結果に影響され備えたりと、かなり密接な関係にあったといえます。
そのような意味で、風習や習慣・宗教儀式などの形で祭りや神事に姿を変えて継承された文化は、人間の射幸心によって現れたものなのです。
言ってしまえば、「神様」という存在自体も人間の射幸心によるものです。

それって詐欺じゃない?

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そんな風に私たちの心理状態に大きく関わっている「射幸心」を利用するのが「詐欺」です。

多いのはやはり「パチンコ攻略法」をうたった詐欺です。
店による遠隔操作も一つといえますが、訴訟まで起こされるよう悪質な詐欺は実は多いのです。
有名どころでは、KO企画という会社が集団訴訟されて破産しました。

この会社の手口は、インターネット上で検索すれば沢山出てきます。
それだけ騙された人が多いのだと思います。
KO企画はパチンコの雑誌の広告にも載っていたこともあり、騙される方が続出したと思われます。

詐欺の手口として、ある被害者の一例をみてみましょう。


 

きっかけは家の郵便受けに入っていた郵便でした。
その広告を見て「㈱KO企画」という会社に電話して、新宿にある本社にいくことになりました。
そこへやってきた担当者と思われる青年と「パチンコに行く回数やよく打つ台などの質問」の受け答えをしていると、「攻略とは何か」ということを説明され、そこにあるパチンコ台で実際にやってみせました。
それを教えてくれるのかと思いきや、「これはもう使えないから」といって、違う担当者に攻略法が教えてくれるといって先延ばしにされました。
攻略法は2~3ヵ月で使えなくなってしまうらしく、新しく買わないといけないそう。
そのために60万円必要とのこと。
「大丈夫、元は取れるから」という甘い言葉に乗せられました。
いま思えば詐欺の手口そのものです。しかしそのときの僕は「なるほど」と答えていたのです。
しかし、そんなお金はないというと、「それなら消費者金融でお金を借りてくるように」といわれました。
丁寧に案内までされて、僕はお金を借りました。
消費者金融でお金を借りさせるなんて99.9%詐欺です。
僕はそのお金を渡し、パチプロに教わることになりました。そして実践!
電話で打つ台を指定され「1箱出たら電話して」といわれその通りにするも、1箱も作れず報告しようと連絡する。
すると「プロは席を外しておりまして・・・」
そして後日プロから電話がかかってきて、「一度しかいわないからしっかりメモしてくれ」と物凄く神妙な面持ちで言われ、攻略法として隠しコマンドのようなものを教えてもらう。
「これを入力すると5回転以内にリーチがかかる、70回転以内に当りがくる」とのこと。当たりまくって玉が出まくっても動揺しないで打ち続けるようにと念を押されて通話終了。
翌日早速行くも、当たるはずもなく・・・プロに電話しても「席を外しております」という対応。
ようやく騙されたことに気づきました。

それから1年以上経ってから、頻繁に弁護士事務所から電話がかかってくるようになり、「パチンコ攻略詐欺は泣き寝入りするな」「KO企画はもう直ぐ潰れるから今がラストチャンスだ!」そう言うので、詳しい話を聞いていると「じゃあ事前に1万5千円を振り込んでもらって…」と言われる。
これもそう、事前振込みなんて99.9%詐欺です。

パチンコ攻略詐欺から弁護士詐欺に移行し、バカからは二重に絞りとろうという構造なのだろう。

最後に、こうならないでほしい。そのときの心理として、「信じたかった」という気持ちがありました。
今思うと気づくべきポイントは数多くありました。
しかし、実際「攻略法があったら知りたい」という欲求を抑えられなかったのも事実です。
KO企画は倒産し、裁判でも負けました。
しかし、それ以外にもたくさんの詐欺は転がっています。
僕からいえることはこれだけです。絶対に騙されないでください。


 

すごい経験をされている方ですね。
もし被害に遭われた場合は、自分が住んでいる管轄の消費生活センターに相談することをオススメします。

お金が返ってこないものだと思って泣き寝入りする方もいらっしゃいますが、まずは相談しましょう。
額が大きかったり、徹底的に戦うという場合は法律事務所に相談しても良いでしょう。
相談が無料の事務所が多いので、まずは信頼のおける法律相談所を紹介してもらうのもオススメです。

そこで注意していただきたいのが、詐欺被害返金センターのような窓口です。
返金手続きに手数料として何十万円もお金を取られたりするケースがあります。
詐欺被害をうたった詐欺には気を付けてください。