年収の3分の1以下の借入しかできないという「総量規制」の対象外商品であるとして注目が集まっている「銀行系カードローン」ですが、「銀行」といえばイコール審査が厳しい、というイメージがあります。
そこで今回は「実際のところ、銀行系カードローンと消費者金融ローンの審査に差はあるのか?」という部分についての解説と、銀行系カードローンを手に入れる参考となる情報を配信いたします。
■そもそも銀行系カードローンとは?
根本的な疑問として、「消費者金融と銀行カードローン、商品性の違いはなんなの?」というご疑問がおありではないでしょうか?
結論から申し上げてしまいますと、これらは銀行カードローンが総量規制対象外という点を除けば商品性に違いはありません。
商品性に違いがないという事はつまり、「審査において重視される項目」が同じであり、少なくともチェック内容自体に差はないという事になります。
銀行・消費者金融を問わず、カードローンの審査では以下のような項目をチェックされます。
・ご所得(年収)
・ほかの借入額
・返済状況
・家族構成
・勤務属性(上場企業・非上場・自営など)
これらの項目に特に問題がないようでしたら、「銀行」という言葉に必要以上に引かず、気軽に申し込みをしても大丈夫です。
■審査基準の厳しさは「保障会社」で変わる!
カードに限らず、ローンというのは全て「保障会社」というものが付きます。これは、借手が滞納などを行った際、保障会社が代わりに弁済するという仕組みで、こういった融資のリスクは「貸し手」だけでなく「保障会社」も同様に背負っています。
つまり、銀行系カードローンであっても「審査は銀行外に丸投げしている」というケースも十分にあり得るわけです。
ではこの「外部に審査を投げている(緩い)カードなのか」を調べる方法ですが、申込み銀行のグループ会社内に「消費者金融企業」があるかどうかでおおよそ判断できます。
例えば「三菱UFJ銀行」の場合はアコム、「三井住友銀行」はプロミスをそれぞれ消費者金融系の関連企業として抱えています。
こういったところは審査ノウハウを持っている消費者金融会社に審査自体を丸投げし、銀行で行うのは「銀行」というのれん貸しと窓口業務だけであるという場合がほとんどです。ですので、なかなか申し込みが通らない方はこういった場所に申し込みをしてみましょう。
《保証会社一覧》
まずは保証会社一覧からみてみてください。
見方としては、保証会社が消費者金融の場合は審査を丸投げしている可能性が高いです。
カードローン名 | 保証会社 |
---|---|
三菱東京UFJ銀行カードローン | 株式会社アコム |
セブン銀行 | 株式会社アコム |
じぶん銀行 | 株式会社アコム |
りそな銀行 | オリックス・クレジット株式会社 |
オリックス銀行カードローン | 新生フィナンシャル株式会社(レイクの系列会社) またはオリックス・クレジット株式会社 |
東京スター銀行 | 新生フィナンシャル株式会社 |
新生銀行カードローンレイク | 新生フィナンシャル株式会社 |
みずほ銀行カードローン《コンフォートプラン》 | 株式会社 オリエントコーポレーション(オリコ) |
イオン銀行カードローンBIG | イオンクレジットサービス 株式会社 またはオリックス・クレジット 株式会社 |
住信SBIネット銀行 | オリックス・クレジット 株式会社 またはSMBCコンシューマーファイナンス 株式会社(プロミス) |
横浜銀行カードローン | SMBCコンシューマーファイナンス 株式会社(プロミス) |
三井住友銀行カードローン | SMBCコンシューマーファイナンス 株式会社(プロミス) |
ジャパンネット銀行 | SMBCコンシューマーファイナンス株式会社(プロミス) |
福岡銀行 | SMBCコンシューマーファイナンス株式会社(プロミス) |
SMBCモビット | 株式会社SMBCモビット |
東京スター銀行おまとめローン | 株式会社TSBキャピタル |
楽天銀行 | セディナ |
■具体的な審査項目と有利になる条件
では実際に具体的なカードローンの審査項目および、借入において有利になる条件の一例をご紹介いたします。
まず審査項目ですが、これは上記に記載した通り
・ご所得
・ほかの借入額
・返済状況
・家族構成
・勤務属性(上場企業・非上場・自営など)
が基準となります。
まず、「ご所得」ですが、住宅ローンなども含む「借金」においては、借り入れ可能上限がアバウトに計算できる式があります。それは「税引き前年収の4~7倍まで」という数値です。
例えば税引き前年収が300万円の場合、少なく見て1200万円、多く見て2100万円まで借り入れができます。
ただしこれはあくまで「最大借入可能枠」であり、たとえば1500万円という数値も後述する「属性情報」がパーフェクトであって初めて達成できる数値です。ですので、この部分は上記数値の3分の1程度が「カードローン枠」であると考えておきましょう。
ただそれでも、想像されているよりも意外と「枠に余裕がある」ことが分かります。
次に「ほかの借入額」ですが、大体借入額が2~3社以内でかつ上記の年収による枠基準を満たしていれば、銀行系カードローン審査は通ることが多いです。
ただしこのあたりは「ほかの借金の利用理由」によっても変わってきますので、ご注意ください。
「返済状況」については言うまでもありませんが、きちんと延滞なく返済を続けていることが必要です。これに関しては銀行系・消費者金融系共に違いはありませんので、特に言及することはありません。
「家族構成」についてですが、銀行系は「家族がいる=生活が安定している」という方程式を組み立てるため、「家族がいる」より正確に言えば「結婚している」場合には有利に働きます。ただし、審査を消費者金融に丸投げしている場合はその限りではありませんので、この部分についても申込み前に見極めが必要です。
最後に勤務属性ですが、これは有利な順は「上場企業」「非上場企業」「自営」です。この部分に関しても銀行系・消費者金融系特に違いはありません。
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⇒カードローンの利用使途に「ギャンブル」はNG!審査に通りやすい書き方とは
■まとめ
結論としては「銀行系カードローン」であっても系列会社に消費者金融があれば「審査を丸投げ」しているので、気軽に申し込んでしまって問題ありません。
それ以外の「自社審査を行っている銀行系カードローン」については別項目で詳しくご紹介させていただきます。
そもそも「銀行系カードローン」というのは「総量規制にあぶれた層を取り込もう」という名目で開発された商品ですので、「銀行」という名前からは想像できないほど、審査が緩いものがあります。今まで二の足を踏んでおられた方はこれを機に、試に申し込んでみることをお勧めいたします。