さまざまな事件の裏に隠れた『パチンコ依存症借金地獄の闇』

パチンコ依存症はその人自身も、そしてその家族も、さらに酷いと他人まで巻き込み最悪の状況に引きずりおろします。
今回はそういった事件を掘り下げていくとともに、事件の裏にパチンコが絡んでいた実際の事件を主に紹介していきます。
パチンコ依存症患者はなぜ事件を引き起こしやすいか?そして、依存症者の末路とは、「事件」の周囲を取り巻くものに着目してみました。
ぜひ最後までご一読ください。

パチンコ依存症の末路はゴト師!?

パチンコ依存で借金!破滅人生の末路

依存症はホームレスの入り口である

パチンコ依存が関わった事件

こちら(⇒パチンコ依存症患者→犯罪者~なにを選択するのか~)でも紹介しましたが、依存症になっている人は多くの事件に関わっています。
時にはパチンコ店の駐車場、ときにはパチンコ店内、そしてときには全く関係のない場所で事件を起こしてしまった人もいます。
そういった事件を耳にする度に、心苦しい気持ちになります。そして、その事件に巻き込まれた方のことを思うと、どこにもぶつけることが出来ない怒りと憤りを感じずにはいられません。
一見パチンコと無関係のようにみえて、実は関係していた実際に起きた事件を5選紹介します。

※かなり重い内容のものがあります。閲覧は自己責任でお願いいたします。

実例① 「新幹線焼身自殺」事件はパチンコ依存症者が起こした事件だった!

sinkansen※写真は事件とは関係ありません。

記憶に新しい新幹線での「焼身自殺テロ」

2015年6月30日に起こった世間を震撼させた新幹線での事件。新横浜~小田原間を走行していた東海道新幹線「のぞみ225号」の先頭車両で71歳の男が焼身自殺をする事件が発生しました。
メディアでも大きく取り上げられたので記憶に新しい事件ですよね。これが事件として大きく取り上げられたのには、他人に迷惑がかかったことによるものです。

男が事件を起こしたのは車両の最前でした。ガソリンを被ってライターに自ら火を付け自殺をしました。その結果、車両の天井が焼け落ちてしまうほどの火災に発展。火災が起きた1両車だけではなく2号車まで煙が充満し、乗客は煙の来ないところまで逃げましたが、一人の52歳の女性が巻き込まれてしまいました。その女性は気道熱傷による窒息によって命を落としてしまいました。さらに乗客26名、乗務員2名の計28名が煙を吸い込むなどで重軽傷を負いました。

新幹線という密閉空間による焼身自殺。それによって無関係な乗客の命が奪われてしまいました。場合によっては多数の命を失いかねない「自殺テロ」だといえるでしょう。
その動機とは?誰しもが考えたと思います。しかし動機まで知っている人は少ないのではないでしょうか。実は、その背景に「借金」の存在があったようです。周囲の人たちは口々にパチンコによる借金が原因だと言っているようです。

パチンコによる借金で自暴自棄になったことが動機

焼死し事件を起こした張本人である男は岩手出身で、そこに住んでいる男の姉は「自殺の原因は借金だろう」と話しているのをメディアによる取材で語っています。男は約10年前から複数の消費者金融などから借金をしており、返済ができずに苦しんでいたようです。

そして、その借金の主な原因となっていたのがギャンブルによるものだったようです。特にパチンコが大好きで、勝ったときには通っていた中華料理屋で店員にお酒を奢ったりチップを渡したりすることもあったようです。
しかし、パチンコにハマっているから生活に余裕があるというわけではなく、生活自体は厳しいもののようです。事件の1年ほど前に空き缶回収業としており、収入は雀の涙ほどだったのです。「年金」に頼って生活する傍ら、その年金が少ないと周囲に愚痴をこぼし、区役所の年金担当職員に「自殺してやる」と脅したこともあるなど、その行動は異常なものだったようです。

年金12万円、さらにパチンコ依存症・・・

男は家賃4万円の風呂なしアパートに住んでいましたが、大家さんに「家賃が高すぎる」と訴え1000円下げてもらうなど、生活状況が厳しかったのです。年金は12万円受給していましたが、これでは生活はギリギリでしょう。それだけではなく、ギャンブルなどに手を出していたので足りなくなるのは簡単に想像できますよね。ただでさえ厳しい生活から、ギャンブルをするために消費者金融などから借金をしていたようです。またそれも、一つの業者から借りては別の業者の返済に充てるという自転車操業。火の車になるのは目に見えています。

ギャンブル以外にも生活が苦しいものだったのには同情すべき点はありますが、大きな原因としてパチンコ依存症になったことによる自暴自棄が挙げられることから、パチンコはその人自身の人生を狂わせ、見ず知らずの他人にも影響を及ぼしてしまうことが怖さといえるでしょう。
この事件で露呈したのはパチンコ依存症の怖さはもちろん、人をどんな行動に走らせるかわからない得たいの知れない恐怖があります。
もちろん他人を巻き込むその身勝手さは許してはなりません。焼身自殺テロという悲惨な事件を起こし、関係のない人を巻き込む事件を起こしてしまったことは許すべきではないでしょう。
しかし、パチンコ中毒、生活環境やあまりに低い年金、借金地獄・・・など、同情してしまう点もあります。これは加害者であり被害者であるといった両面を見せる事件となりました。

 

実例② 悲しい結末を迎えた一家心中事件・・・その裏にはパチンコによる負けがあった

kuruma※写真とは関係ありません。

親子3人が無理心中・・・10代の子供2人も巻き添えに

2013年1月、神奈川県清川村の宮ケ瀬ダム近くの県道脇で、埼玉県上尾市に住む親子3人が死亡しているのが発見されたものです。
路上に止められていた乗用車の後部座席には中学1年の男子生徒(13)が、さらに20メートルほど離れた近くの橋で首を吊っているトラック運転手の父親(45)と定時制高校に通う姉(19)の遺体が発見されました。
男子生徒の死因はロープで首を絞められたことによる窒息死でしたが、争ったあとなどがなく、父親と姉ともに目立った外傷がないことなどから、家族で無理心中という結論に達したようです。
息子も娘も若く10代だったこともあり、「なぜ一家心中なんて・・・」と悲しみと疑問の声が多くの人の心に残ったものでした。

動機はパチンコ。一発逆転できずに・・・

原因はなんだったのかと不思議がられましたが、動機は父親の母によって明らかになりました。遺体発見の2日前に「息子が『パチンコに負けた。自殺するしかない。』と家を出て行った」と警察署に届けていたのです。
家を出てから1週間ほどさまよったのちに、一家心中を選んだと見られています。その最悪の決断にはパチンコが関わっていたことは確かなようです。

父親がパチンコ依存症だったようで、一発逆転を狙っていたようですが、それが脆く崩れたあとにどうするかの決断が悔やまれます。
もともと精神的に不安定だったのも関係していたとは思いますが、ギャンブル依存症の怖さは悲惨な選択をしてしまうことも挙げられます。
一発逆転できずに、「もう何もかもダメだ・・・」と思い切った決断をしてしまうようです。まだ45歳と若く、10代の子供たちはこれから!というときに・・・いくらでもやり直しがきく年齢なのに冷静に判断できず自暴自棄になってしまうのがパチンコの怖さといえるかもしれません。

実例③ 宇都宮宝石店放火殺人事件

歴史に残る凶悪事件

2000年6月11日、栃木県宇都宮市にある「ジュエリーツツミ宇都宮店」で起きた凶悪事件。事件の概要は、産業廃棄物処理会社相談役を自称する男・篠沢一男(当時49歳)が指輪など293点約1億4000万円相当を奪った上、店長を含む当時店内にいた従業員全員を拘束した上で店内に放火し、6人全員を殺害した事件である。

約1億4000万円相当の宝石を強奪した上、放火し全員死亡という最悪の結末

事件の概要は、篠沢一男(当時49歳)が同日午後5時頃入店してきた。篠沢が以前に同店で貴金属を購入した実績があったため、店長や店員らと面識があった。この段階で「1億5000万円分の取引をしたい。現金で購入するから商品を用意してくれ」と伝え、午後7時半頃に再度入店したのだ。

店長(女性・当時49歳)は以前にも同様の取引を持ち掛けられたが、篠崎が相談役を務めているという産業廃棄物会社の実態がなかったことから断っていた。そしてその後取引を受け入れたのは、現金での購入という言葉を信じてのことだった。

相談を受けたのが同日午後5時頃、改めて午後7時半に来店する旨を伝えて、貴金属類を用意していた。そして篠沢が大きなブランド物のバッグを持って来店すると、「この中に1億5000万円が入っている」と店長を含め従業員ら6人をだましてバッグの中に1億4000万円相当の貴金属類を入れさせた。バッグの中に入ったのを確認すると篠沢の態度を豹変させ、「動いたり騒いだりするんじゃねぇぞと怒鳴りつけ店長ら6人を粘着テープで縛り上げ、店舗奥の休憩室に押し込み、持参したオイル缶からガソリンを全員にかけ、周辺にも撒いて放火した上で逃走した。
すぐに店舗は燃え、通報で急行した消防車17台の懸命の消化活動は虚しく6人全員が男女の区別もつかない焼死体となって発見された。ようやく鎮火できたのは翌日の午前0時15分ごろだったという。来店時間を考えると、数時間以上は燃えていた計算になる。

その後の調査で、オイル缶が発見されたことで放火と断定され、6人全員が死亡していることから放火殺人事件として捜査が始まった。

すぐに犯人は断定され、篠沢は逮捕された。篠沢は父親の脛をかじって外車を乗り回し、愛人を月10万円の手当てで囲うといった贅沢三昧な生活を送っていた。無職だったためいつまでも派手な生活が続くわけもなく、一攫千金を狙って犯行に及んだという。

当時篠沢は「脅すつもりでライターの火を付けたところ、突然爆発した。殺すつもりはなかった」等と殺意を否認し、自白についても精神的動揺を理由に信用性が低いと主張したが、防犯カメラの映像と自白内容の信ぴょう性を問われた。
2002年3月19日、宇都宮地方裁判所は「凶悪、悪質で他に類をみない」と求刑通り死刑判決。2003年4月23日、東京高等裁判所は「犯罪史上まれにみる凶悪な事件」として控訴を棄却し、2007年2月20日、最高裁判所は上告を棄却して死刑が確定した。

事件の裏側にギャンブル依存症あり

放火殺人事件の犯人である篠沢は、当時無職であった。安定した収入がないにもかかわらず、外車を乗り回し高級ブランド品を購入し、愛人を囲ったりする贅沢な生活を続けた上、パチンコなどのギャンブルにのめりこみ多額の借金を抱えていた。そういった借金の返済に行き詰まり、犯行に及んだと思われる。

借金の怖さ、パチンコ依存症の怖さを痛感する事件である。

ちなみに、この事件は国内で「新宿西口バス放火事件」、「武富士弘前支店強盗殺人・放火事件」と並び放火殺人事件で6人という最多犠牲者を出した凶悪事件の一つである。

実例④ パチンコ店のトイレで首つり自殺

toilet※写真はイメージです。

パチンコ店を恨んであえてトイレで自殺

2011年、年末の12月28日の夜、茨城県土浦市のパチンコ店のトイレで50~70代の男性の遺体が発見されました。男性はトイレの個室のドアに針金をかけて首を吊って自殺をしており、閉店前の見回りをしていた従業員が発見し通報。しかし搬送先の病院で死亡が確認されました。遺体発見時の状況から自殺と判断されました。

警察の発表によると、店内に設置されていた防犯カメラに男性が一人で来店しそのままトイレに直行しているのが映っており、男性ははじめからパチンコ店で自殺する気で来店したことが考えられます。
パチンコ店との因果関係はハッキリしていませんが、地元の人々は「店の常連だったらしい」や「かなり負け込んでいるようだった」「あの店でよく見かける人だった」といった声が多く寄せられています。
断言はできないものの、パチンコ店を恨んでの行動だった可能性は高いと思われます。

全国でも多いパチンコ店での自殺

こういった自殺は多く、氷山の一角に過ぎないようです。各地のパチンコ店では「店の入り口で首つり」「トイレでの自殺」「駐車場で練炭自殺」など数多くの噂があります。
パチンコやスロットによって破滅した人がその最後の死に場所として恨みを込めてパチンコ店を選ぶというのが多いようです。
都市伝説と言ってしまえばそれまでですが、ニュースになっていないだけでパチンコが原因による自殺は想像以上に多いと考えられます。
「パチンコによる借金があった」「経済的に厳しい状況だった」などには触れないため、パチンコが大きな原因になっていると思われることが情報として得られないためです。

実例⑤ 武富士放火殺人事件

「武富士弘前支店強盗殺人事件」・・・青森県で2001年に起きた従業員5人死亡という最悪の結末を迎えた悲惨な事件の裏には、ギャンブル依存症と借金が大きく関わっていました。

犯人の名前はタクシー運転手の小林光弘(当時43歳)。
小林光弘は2001年5月8日に犯行に及びました。お金が目的で強盗し、カウンター越しにガソリンを巻き、金を出さないと火を付けると脅しますが、店長が拒否し警察に通報したため、火をつけました。

しかし、予想以上に火の回りがよく、混乱した小林光弘はその場で逃走。
武富士弘前支店は当時3階にあり、従業員は出口をふさがれ奥に逃げまどい、小さな窓が一つしかなかったため逃げられず、従業員のうち5人が死亡、4人が重軽傷を負う最悪な結末となりました。
その後、小林光弘は「5人も死んでしまうとは思わなかった。殺すつもりはなかった。」と供述していますが、
逮捕されたのは事件の翌年2002年3月で、武富士が犯人の顔写真つきポケットティッシュを2億5000万個、テレビ報道などかなり力を入れて捜索し、小林光弘を追い詰めた結果でした。

その翌年2003年2月、青森地裁で死刑判決を言い渡され、控訴・上告をするも、2007年最高裁で死刑が確定しました。

その後わかったのですが、小林光弘は事件の翌日もタクシー会社に通常通り出勤してなにくわぬ顔で過ごしていました。
また、事件を起こした月の下旬に自己破産をしていました。借金は主に競輪ギャンブルによるもので、2300万円にものぼっていました。
小林光弘は「非常に真面目」と証言する同僚も多く、事件までの人生においても借金以外ではとりたてて問題のないものでした。
あらためてギャンブルの怖さ借金の怖さを感じずにはいられません。

ギャンブル依存症が起こした悲しい事件「武富士弘前支店強盗殺人事件」より

パチンコによる事件・自殺が知られないことに憤り

いかがでしたか?

上記の中でも記憶に新しいものや、長い間衝撃を与え続けている有名な事件などは聞いたことがある人も多いでしょう。
もちろん、メディアは大きい事件しか取り上げません。
こうした悲惨な事件は氷山の一角で、埋もれてしまっている事件も多いのです。

2014年内では、電通の社員が1億円を横領した事件や、ベネッセでの個人情報漏えい事件など、ギャンブルによる借金が引き金となった事件が世間を騒がせたのはまだ記憶に新しいでしょう。

しかし大きく取り上げられた事件ですら、借金の存在やパチンコ依存症だった背景などは大きくは取り上げません。

ギャンブル依存症による自殺を、テレビでは報道しない

大きな事件とならず埋もれてしまっている横領事件や貧困による児童虐待などは、毎日のように起きています。そして、それがギャンブル依存症や借金と結びついていることは珍しいことではありません。詳しく調べないと出てこないようなニュースでも、少し自発的に「パチンコ依存症 事件」と検索するだけでとてつもなく多くの事件とパチンコが関係していたことがわかります。
こうしたニュースを通してでも、パチンコが人生を狂わす原因になりうることを多くの人に知っていただきたいと思います。

また、パチンコ店で自殺する人が多いのも都市伝説ではないでしょう。自殺する人は心が弱って楽になりたいと命を絶つか、その原因となった対象に対して恨みを抱きながら死んでいくかどちらかのパターンが多いといわれています。
パチンコ依存症の場合はパチンコ店に恨みを抱いており、見せつけるためにパチンコ店内やトイレ、駐車場を最後の場所に選ぶ人が多いです。その一定数はパチンコ店がある以上あまり変わりはないでしょう。

私自身、パチンコ店のトイレで女性が自殺した場面に遭遇した友人がいたのですが、その異常な光景にはドン引きしていましたよ。
店内がもともとザワザワしているので悲鳴などは目立たないのですが、スタッフや客が慌ただしくトイレを出入りしていてその周辺が明らかに様子が違うのはわかったそうです。
女性トイレなので入れなかったようですが、目撃者によると「一面血だらけだった」と言います。しかし、その様子を察してもずっとパチンコを打ち続けている様子はまさに異常だったようで、「パチ中ヤベェ・・・」と我に返ったといいます。それが直接の原因になっているかどうかはわかりませんが、少ししてからパチンコは卒業したと聞きました。まだ、「パチンコによる借金はパチンコで返済する」とか、思ってませんよね???

思えばパチンコでは、そのような人間の本性なんかを目にすることが多かったですね。人間の冷たさというか、欲望というか、いつも絶望と欲望の間で無表情でパチンコを打っている人が時に怖く思えます。

話が逸れてしまいましたね。話を事件の話に戻しましょう。こういった実例からもわかるように、事件が起きてからでは遅いのです。そういったトラブルが起きやすい場所に行くということは非常にリスキーです。
パチンコ店には多くの危険が潜んでいるのです。依存症になる可能性、借金を抱えて自己破産する可能性、誰かが自殺している可能性(それが自分かもしれません・・)、うつ病を発症する可能性、大きな事件を起こす可能性・・・
上記のような事件を起こした彼らは、パチンコに通う前はそんなことを考えたことがあったでしょうか?
おそらく思っていないでしょう。それがパチンコ依存症の怖さであり、誰が犯罪者になるかわからない負の可能性の広がりです。
こんな可能性が多くあることを知っても、あなたはパチンコがしたいと思いますか?

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